今僕は京都南座「三月花形歌舞伎」に出演中でございます。しばらく日記の更新が途絶えてしまいました。ごめんなさい。京都でのお稽古は連日ものすごくハードで、日記に手をつけられませんでした。
京都に来るのは四年振りになります。相変わらず品の良い町並みと感心しますが、街中をゆっくり歩く時間は全くありません。それだけ沢山舞台に出させて頂いているという、大変ありがたい話です。朝早めに部屋を出、公演が終わると外は真っ暗で、劇場からホテルまで真っすぐ帰る日々です。今月は大役を頂戴いたし、昼の部では「連獅子」という大きなチャンスに恵まれました。父が生きて観ていたら、きっと怒鳴られっぱなしでしょう。まずは今僕が出来る精一杯を日々出し切り、課題を一つずつクリアしていく事が責務だと思っています。毎日、胃が痛くなる程の緊張感やプレッシャーと闘いながら奮闘しております。皆様どうぞ南座まで観劇にいらして下さい。
寒い日が続きましたが、皆さん体調を崩されていらっしゃいませんか?
僕は来月の南座公演の「連獅子」のお稽古で博多に行っていました。何故博多かと言うと、一緒に踊って下さる中村獅童さんが今月は博多座に出演なさっているからです。自分が舞台に出ていないのに博多に行くのは初めてで、少々変な感覚でした。お稽古は獅童さんの出番終了後、21時過ぎ開始という事でしたので、待つ間に博多座夜の部を拝見しました。最初の演目は「龍馬が行く」でした。いつか僕も龍馬役を演じてみたいなあ。僕の本名「龍一」の「龍」は坂本龍馬から頂いたのです。次は「三社祭」。来月の自分の踊りに繋がるヒントを探せるかもしれないと思い、先輩の動きを細かく観察しました。そして最後は「瞼の母」。初めて拝見した作品でしたが、とても感動しました。
話は全く変わりますが、狩野真央さんという漫画家さんが最近出された「召しませ、歌舞伎」(イースト・プレス発行)の中に、チラッと尾上松也が描かれているのを発見しました!是非チェックしてみて下さい。
二月も半ば過ぎとなり、三月の南座公演も間近に迫って来ました。「連獅子」のお稽古も進んでいます。先輩方から伺ってはいましたが、僕が想像していた以上にハードな踊りです。今は稽古着ですが、本番は衣裳と鬘を付けて踊りますから、肉体的負担は遥かに厳しくなるのでしょう。心してつとめなくてはいけません。
先月末には、後ジテの拵えをして公演のポスター・チラシ用のスチール写真撮影をいたしました。実は、衣裳と鬘を付けてのスタジオでの撮影は初めての経験でした。いろいろなポーズを何枚も撮影する中、辛かったのは静止時間が長かった事。良い形カッコイイ形というのは、身体に楽な姿勢ではありません。美しい写真を撮るためには、普段の舞台でするよりもっと長い時間静止して居なくてはならず、なかなか良い汗をかいてしまいました。その努力が写真に表れていると嬉しいのですけれど…後は本番で全力が出せる様に、ひたすら稽古するのみ!
二月になりました。寒さがどんどん厳しくなる日々、僕はユニクロのヒートテックが必需品です。
先月末は東京に雪が降りました。雪が一番強く降っている頃、僕はたまたま車を運転していて、皇居周辺を走行していました。銀座の街は随所に雪が積もり、いつもとは全く違う表情を見せていました。その中でも皇居の庭園の景色はとても綺麗で、大いに感動しました。
今月5日に国立小劇場へ文楽を観に行ってきました。演目は「曽根崎心中」です。歌舞伎狂言として幾度も上演されており、僕も良く観ている演目なので、大抵の事は把握していました。でも文楽は観た事がなかったので、とても楽しみに出かけました。特に僕が感動したのは、大詰のお初と徳兵衛の心中場面です。歌舞伎とは違う演出で、とても新鮮な印象を受けました。来月南座では歌舞伎の「曽根崎心中」が上演されます。文楽を観た事で、今度は違う感じ方が出来るのかもしれないと、今からとても楽しみにしております。
今日で一月も終わりです。昨日30日は、僕の二十五歳の誕生日でした。二十代も半ばになりました…
子供の頃、二十五歳はとても大人なイメージでした。実際に自分が二十五歳になってみると、心は学生の時のまま年齢だけが増えて行っている感じがして、これでいいのかと不安になります。人生の先輩達も、皆さん同じ様な感情を抱きながら二十五歳を通過していったのでしょうか。とはいえ今僕は、とても良い時期を迎えていると感じています。ラジオ「邦楽ジョッキー」のDJはずっと続けさせて頂いており、昨秋は自主公演を開催させて頂き、今年の3月には南座で大役が控えております。他にもいろいろなお仕事の中で沢山の方々との出会いがあり、大変充実した日々を過ごしています。心持ちは学生の頃のままですが、知識や経験は多少なりとも積み重なって来ている気がいたします。
この二十五歳という年が忘れられない思い出になる様、少しずつためて来た知識と経験を生かして、より一層芸道に精進したいと願っております。今後とも応援の程、是非よろしくお願いいたします。
